安全に歩いてますか?

私もだけど視覚障害者は

白杖を使って普段歩いてますよね。

ただ晴眼者であろうとも

視覚障碍者であろうとも

理解しておいてほしいことがあります。

まず白杖は軽ければ軽いほどいいとは言えません。

まだ突いて歩く必要はないくらいで

見えにくいですっていう周りに対してのアピールに持つだけなら

軽いものでいいんですけど

ないと歩けないなら適度な重さがあるものをお勧めします。

100g程度になると軽すぎるから

振り幅が広くなってそこのけそこのけ状態になって

歩行者のマナーに反します。

そして実際の使い方ですけど

振り幅は自分の肩幅程度にして下さい。

そして左右に動かすわけですけど

一定のリズムも大事です。

それからトントンとタッチする使い方は

外出時にはあんまりむかないでしょう。

それはなぜか、タッチするということは

白杖を地面から上げてる瞬間があるということになりますね。

見えない状態で歩くということは

どんな小さな障害物も逃がせません。

もし杖が上がった時にそこに穴があったり段差があっても感知できないで

足先がはまったり、平坦だと思い込んで

つまづくことになるからです。

足元が眼で確認できるなら

突き方は好みでいいと思いますけど。

慣れた道でも安全第一と思うなら

杖をスライドさせて下さい。

それと絶対加速しないことです。

タッチさせて歩いていて

慣れた所だからと加速する人が

階段や駅のホームから落ちているはずです。

白杖は結構高額ですから

中にはオリジナルで作って

使っている人がいるでしょうけど

先の石づきは硬くないとだめですね。

滑らないから安全な使い方ができません。

私も手作りのものを提供いただいたことがありましたけど

先がラバーで滑らないから

改良していただきました。

結果チタンにして下さいましたけど

実際の路上は滑らないので

ナイロン製チップを後から付けました。

晴眼者の方に用途を知ってもらうためにも

まずは使う側が正しい使い方を認識して

自分に合った杖を選んで

スマートな歩き方をしないといけません。

石づきに弾力があると地面の変化

例えばアスファルトなのか砂地なのか

金性の溝蓋のようなものなのかなど

感知するのは歩行中だと難しいです。

地面の変化は大切な手がかりです。

そういうことがありますから販売されている白杖

全て先は硬い素材でできています。

ナイロン製のものが主流でしょうね。

そして実際の歩道では点字ブロック

あまりあてになりません。

必ずどこかで途切れてるものですし

剥れてることもありますし

自転車などが隠してたりしますからね。

もちろん手がかりにはなりますけど

点字ブロックだけをたどっていると

ふとした時に方向を見失うことがありえます。

見えない人はブロックノ真上を歩いていますか?

私は真上は歩きません。

ガタガタして歩きづらいのも理由ですけど

曲がる場所を見失う可能性が高くなるからです。

今いる先で左に曲がるなら

ブロックノ左側を、右に曲がるなら右側を

杖でブロックノ縁を感じながら進んでいくと

曲がりたい方向の目の前に

ブロックが出てきて

路が続いているとわかります。

なので足では感じていません。

建物の壁を軽くたたきながら

あるいは縁石など

自分の歩く道沿いにある

こういった動かないものを伝いながら歩くと

結構迷いが減るものです。

振り幅の左右差がないように注意して

道沿いにある建物の壁や店先の看板

マンションの出入り口など

そうそう動かないものを感知して歩くと

曲がり角かどうかもわかりますし

90度でも隅切りでも

必ず発見できるものです。

曲がったことに気づかない人が

少なからずいると思いますから

振り幅を見直すことと

伝い歩きを試してみて下さい。

介助してもらう時の注意点として

介助者の肘の上を軽く挿むように持つこと

身長差が大きい場合は

介助者の背が自分より結構低いなら

肩に手を乗せるといいでしょう。

逆の場合は肘より下でも

特に問題はないと思います。

自分の腕を90度に曲げて肘を持ちましょう。

そうすると介助者の肘の動きで

曲がる時や段差がある時など

しっかり感知できます。

もう一つ、介助者と傘をさして歩く場合

介助者に傘を持ってもらって

その手のすぐ上を持って

傘を持つ介助者の腕に

自分の腕をぴったりと付けて歩くといいでしょう。

一人の時や介助者がいる時も

基本はレインコートの方がいいですけど。

そして屋内でも注意点はあります。

病院や市役所などどこでも同じですが

受付やカウンターなど

一定の場所を目指す時には

腕を腰の高さ、もしくは

胸の前に伸ばしぎみにして

硬いものに衝突しないように

ゆっくり進みましょう。

まっすぐ進めるとは限らないので

受付の台なのか柱やドアなのか

体ではなく手で確認しましょう。

この方法を前方防御と言います。

家が広い人は家でもこうするといいでしょうね。

狭くてもした方がいいですけど。

路上にトラックなどが停車していることに気付いた時も

足元は白杖で確認しないといけませんけど

車が大きい場合はサイドミラーが

顔の高さにくる人がいると思います。

そういう時も白杖を持っていない手を

顔の前に出してぶつからないように防御して下さい。

また、信号のない横断歩道や

住宅街などで道路をまたぎたい時には

まず左右から車や自転車が来ていないかどうか

しっかり音を聞きます。

安全を確認したら

すぐさま渡るのではなく

白杖を前に出して2・3回空振りさせましょう。

これは「渡ります」という合図になります。

なかなか音が聞きづらい環境がありますので

遠くから来ているかもしれない

車や自転車に白杖が見えるように

進む前には振りましょう。

私達が正しい使い方を知って

助けて下さる方々から

より良い用具を提供いただいたり

歩行中などに適切なサポートをいただけるように

私達が正しい歩き方を認識しましょう。

実行しないと意味ないですけどね。