歩行訓練の原稿後半

行き帰りに慣れると今度はイオンから帰りのバスに乗るための

バス停まで行くことが課題になりました。

私の場合はイオンから地下へ降り、一番街を通って駅のバス停へ上がるルートが

最善だと判断し、このルートを教わることにしました。

車道ではないのでリスクは低いですが駅へたどり着くまでの距離は長く、

点字ブロックを正確につたう必要があるので集中力を切らすことはできません。

ルート自体は単純で直線なのですが、

数カ所ある曲がり角を正確に発見し、

方向転換した後再び点字ブロックを見つけることは意外に難しかったです。

どうも私は点字ブロックだけを頼りにすることが苦手のようで、

曲がるべき個所でどうしても直角に曲がることができず、

その状態では正しい進行方向を見失うことになるため

当初の目標を断念した場面もありました。

ここの場合は別ルートの選択肢があったので、途中で教わるルートを変更しました。

変更したことにより思わぬ方に進んでしまうということはなくなったのですが、

新たな問題にぶつかりました。

それは白杖歩行で階段昇降時の段差確認ができていないという問題でした。

自分では危ない昇り方、降り方をしているつもりはありませんでしたし、

階段での注意点はその時点でほとんど記憶にありませんでした。

私は階段を利用する際、必ず手すりを持ちます。

ですので足を出す前に白杖で段差をきちんと認識する

という習慣が身についていなかったのです。

国リハで歩行訓練時に階段での注意点も教わったはずですが、

帰省後一人で出かける先に階段がなかったのと、

短期間に集中してたくさんのテクニックを教わったため

その一部を忘れてしまっていたんだと思います。

なので階段昇降については今回時間をかけて教わりました。

昇る前にはまず両足先を段に付けて

階段に向かって自分が正面を向いているかどうかを確認することから始まり、

白杖の持ち方、肘を伸ばすことなど

改めてご指導いただいた注意点はとても多かったです。

階段をクリアした後は駅のバスターミナルで自分が乗るバスが

停まる場所へ行くことが課題になり、

これもまた思わぬ苦労をすることになりました。

点字ブロックは敷かれていますが、通ることができる 通路幅が大変狭いので、

白杖の振り幅もかなり狭くする必要があり、

自分以外の人に当てないように要注意することや、

乗客の妨げにならないよう人の動きを感じたら

しばらく立ち止まることも 注意点として指導を受けました。

この時点で帰りのバス乗車自体には慣れていたので、

イオンから出て地下道を進み階段を昇り、

目的のバス乗り場にたどり着くことが迷いなくできるようになったところで

訓練は終了になりました。

今回も半年の訓練期間を経て単独歩行が可能になりました。

想像以上に苦戦した結果自力での外出が可能になった 場所なので、

今後は行きたいと思い立った 時や暇を感じる時などに出かけて行って

有意義な時間を過ごしたいと思っています。