冬至ってどんな状態?

先日は冬至でしたね。 皆さんは昔からの風習などされたでしょうか? 例えば柚湯
に入ったり、かぼちゃを食べたり。 私はなんにもしてませんけど、冬至のことをち
ょっと勘違いしていたことがわかったので、それについて書くことにします。 一番
夜が長い日だと思ってたんですけど・・・。 そして昔々はどうだったのか、ちょっ
と書き加えます。

秋分から春分までの間、北半球では太陽は真東からやや南寄りの方角から昇り、真西
からやや南寄りの方角に沈みます。 冬至の日にはこの日の出・日の入りの方角が最
も南寄りになります。 また、南回帰線上の観測者から見ると、冬至の日の太陽は正
午に天頂を通過するそうです。 冬至の日には北緯66.6度以北の北極圏全域で極夜に
なって、南緯66.6度以南の南極圏全域で白夜になります。

なお、1年で日の出の時刻が最も遅い日・日の入りの時刻が最も早い日と、冬至の日
とは一致しません。 日本では日の出が最も遅い日は冬至の半月後頃で、日の入りが
最も早い日は冬至の半月前頃です。

また、天文学的な冬至とは別に、日本では慣習的に「一年中で最も昼が短く夜が長い
日」のことを冬至と呼ぶことがあるということです。 南半球では昼と夜の長さの関
係が北半球と逆なので、南半球が日本の慣習的な意味での冬至を迎える日は本来の夏
至になります。

冬至には意味が2つあるようです。 ただたんにお日様があんまり見えないというこ
とだけではないんですね。 あ〜調べて勉強になった!

古代には冬至を1年の始まりとしていたようです。 その名残で、現在でも冬至は暦
の基準になっているのでしょう。 中国や日本で採用されていた太陰太陽暦では冬至
を含む月を11月と定義していますが、19年に1度、冬至の日が11月1日になることがあ
り、これを朔旦冬至と言います。 

太陰太陽暦では19年7閏の周期を「章」と称し、古い章から新しい章への切り替えと
なる年を新しい章の最初の年という意味で「章首」と呼んだそうです。 章首の年に
はまず前の章の締めくくりに当たる7番目の閏月を迎え、その後に到来するその年の
冬至をもって新しい章の開始とされました。 そして、その章首における冬至の日は
必ず朔旦冬至となるように暦法が作られるのが原則とされていました。

朔旦冬至が正確に19年周期で訪れることは19年7閏原則に基づく暦が正確に運用され
ているということになります。 暦の正確さは政治が正しく行われていることの証で
あるとして、朔旦冬至は盛大に祝われていたようです。 中国では古くから行われ、
659年に偶々遣唐使が唐の都、洛陽に滞在中で儀式への参加が許されています。 日
本では唐風儀式の取り入れに積極的だった桓武天皇の784年に初めて儀式が行われた
そうです。 11月1日は元々翌年の暦を天皇に奏進する御暦奏も行われていたことか
ら、非常に盛大な行事となりました。

ただし、破章法を採用している暦では19年7閏が守られないことがあり、その場合、
新しい章の最初に朔旦冬至が来るとは限らず、逆に章の途中で偶々朔旦冬至が来てし
まう臨時朔旦冬至も生じたらしいです。 日本ではこのような状況を放置することは
不祥として、暦を人為的に操作して朔旦冬至が来るようにしたり、回避させたりする
改暦が行われました。 後には章の最初以外の朔旦冬至も祝われるようになりました
。 1768年の光格天皇の時に朔旦冬至の儀式が行われたのが最後で、次の1870年の朔
冬至の際に明治政府は古い因習として、以後こうした儀式は行わないことにしまし
た。

これまでで最後の朔旦冬至は1995年、次の朔旦冬至は2014年になります。

再来年は特別な年になるんでしょうかね? いい年になるのなら今から楽しみですが
・・・