お天気用語(あ)行

皆さんどうも。 今回からこのカテゴリーで気象の用語解説を50音順に紹介します
。 あんまり耳にしない用語もありますけど、覚えておくといつか聞いた時に「あ〜
そう言えば・・・」って思えるかも。 結構書いてますけど、これでも全部じゃない
ですから勉強してる人は大変でしょうねぇ。

秋雨前線とは?

9月上旬から10月下旬にかけて、日本付近に停滞する前線のこと。 夏の間日本を
覆っていた太平洋高気圧が後退して、大陸やオホーツク海からの冷たい高気圧が勢力
を増してできるもの。 秋雨前線が停滞していると、前線上を低気圧が通過しますか
ら雨が多くなります。

水雲とは?

大気中の水蒸気が過飽和となってできた雲粒が多く集まってできた雲で、水滴で形成
されています。 比較的低層の雲です。 ここから降る雨を暖かい雨(水雲)と言い
ます。

アメダスとは?

AMEDAS気象庁の地域気象観測システム(AutomatedMeteorol
ogicalAxquisitionSystem)の略。 全国1300カ所の観
測所で降水量を測定し(17Km四方)、そのうち約840の観測所で、風向、風速
、気温、日照も観測しています。 (4要素) (21Km四方) さらに豪雪地帯
を中心に約210カ所で積雪量も観測しています。 観測は自動的に行われ、毎時ご
とに電話回線を通じて、地域気象観測センターにデータが集められます。 そこで、
気象資料総合処理システムによって解析処理されて各地の気象台や、放送局などに配
信されています。 また、10分間ごとの観測値が基準を上回る時は臨時にデータが
送信されます。 気象レーダーと組み合わせたレーダーアメダス解析図は、局地予報
に用いられています。

アルベドとは?

入射太陽放射量と反射放射量の比のこと。 地球に入射した太陽放射の一部は大気中
の塵(エアロゾル)や雲、地表表面などで反射されて宇宙空間に放射されます。 地
球のアルベドは約0.3と言われます。 すなわち、「地球は太陽からの光を30%
反射している」ということになります。

異常気象とは?

気象庁の定義「過去30年間の機構に対して著しく偏りを示した天候」また、世界気
象機関(WMO)の定義「平均気温や降水量が平年より著しく偏り、その偏差が25
年以上に1回しか起こらない程度の大きさの現象」を基準にします。 外的原因とし
て火山噴火。 内的原因としてブロッキング現象、エルニーニョラニーニャなどが
あります。

移流霧とは?

湿った暖かい空気が詰めたい地表面、海水面に移動して発生する霧のこと。

インデックス・サイクルとは?

中緯度編成風帯の大気の流れが「東西流型」と「南北流型」を4〜6週間の周期で繰
り返されることを言います。

ウインド・シャーとは?

風の立体的な変化率のこと。 水平方向の変化率を水平シャー、鉛直方向の変化率を
鉛直シャーと言います。

ウォーム・コアとは?

台風などの熱帯性低気圧で中心付近の上昇気流により水蒸気が凝結して大量の潜熱を
発生させ、その結果、気温が中心部に行くほど高い現象です。 筒状に分布します。

エアロゾルとは?

大気中の微粒子のこと。 細かい砂やちり、海水の飛沫、花粉、火山の噴煙、工場排
煙、自動車の排ガスなど、雲粒の生成に必要な凝結核になる水溶性のものは、水粒の
核に、不水溶性のものは、氷粒の核になりやすいです。

エクマン境界層とは?

高さ50〜100m付近から500〜1000m付近までの大気層高層では、風は等
圧線に沿って吹くのに対して、エクマン境界層内では、高圧側から低圧側に向かって
吹きます。 高度が下がるほど、地面と摩擦の関係で等圧線に垂直に吹くようになり
ます。

SSIとは?

Showalter's Stability Index = ショワルターの安定指数または、示数対流雲の発達
の予報資料として使われます。 850hPaの空気を断熱的に上昇させて、500hPa
に達した時点での周りとの温度差を1℃単位で表したものです。 最初は乾燥断熱線
に沿って上昇させ、凝固高度に達したら、湿潤断熱線に沿って上昇させます。 SSI
が+の時(温度が周囲より低い時)浮力は押さえられ大気は安定していると言えます
。 SSIが−の時(温度が周囲より高い時)大気は不安定で雷雲などが発生しやすく
なります。 −3℃以下の時は雷雨に要注意!

鉛直安定度とは?

大気の鉛直方向の安定度のこと。 ある空気塊が周囲との温度差(気圧差)によって
下降する場合を安定、温度差低い(気圧差低い) 上昇する場合を不安定、温度差高
い(気圧差高い) 動かない場合を中立とします。

鉛直構造とは?

地球表面側から対流圏、成層圏、中間圏、熱圏という構造を大気の鉛直構造と言いま
す。

オゾン層とは?

成層圏に存在するオゾン層のこと。 オゾンが太陽放射の内の紫外線を吸収するため
成層圏の気温は高度に比例します。 オゾン濃度は成層圏の中層下部が一番多い(
オゾンの原料となる酸素量と紫外線量のバランスによる)

オゾンホールとは?

9月後半から10月に、南極上空でほぼ円形にオゾン濃度が減り、オゾン層に穴が空
いた状態になる現象。 フロンによるオゾンの破壊が原因と考えられています。

おろしとは?

山嶺で強風をもたらす山から吹き下りる局地風のこと。 関東地方の空っ風、愛知県
のやまじ、関西の六甲おろしなど。

温位とは?

ある気塊を1000hPaに乾燥断熱線に沿って移動させた時の温度、温室効果。 
地球の大気は太陽放射は紫外線を除いてほとんど吸収しませんが、地球放射(長波放
射)は良く吸収します。 これにより、大気の下層や地表付近の温度が上昇する現象
 。水蒸気や、二酸化炭素がその役割が大きい。

温度風とは?

高度による地衡風の差のこと。