お天気用語(か)行

さてさて、前回からの続きです。 テレビやラジオでもあんまり聞いた覚えはないん
だけど(私はね。)調べてみるとへぇ〜って思うし、学生時代の理化の時間を思い出
しますよ。(ここまでは習わなかったけどね。)

ガスフロントとは?

突風が吹いていく先端を結んだ線のこと。 突風前線とも言います。 積乱雲などに
より発生し、数十Kmも進行することがあります。

滑昇霧(上昇霧)とは?

山の斜面を吹き上がる空気が強制的な上昇によって冷やされて発生する霧のこと。

カットオフ・ハイとは?

切離高気圧、ブロッキング高気圧とも言います。

カットオフ・ローとは?

切離低気圧ブロッキング低気圧とも言います。 上層の中緯度偏西風の蛇行が激し
くなると、北上した暖気が高緯度に温暖高気圧を、南下した寒気が低緯度に寒冷低気
圧を形成します。 これらをそれぞれ、カットオフ・ハイ、カットオフ・ローと言い
ます。

カテゴリー予報とは?

天気や気温の予報で、現象や階級に分けて表現する予報、現象、晴、曇り、雨など。
 階級は平年以下、平年並み、平年以上など。

寒冷渦とは?

偏西風波動が大きく蛇行すると、上層の深い気圧の谷(トラフ)の中に寒気が切り離
される場合があります。 (切離低気圧)下層から上層に寒気を伴った渦を寒冷渦
呼び、シビアな現象が見られます。

気圧傾度とは?

気圧の立体的な変化率のこと。 地上天気図では、等圧線の、高層天気図では、等高
線の混み方でわかります。

気温減率とは?

対流圏で高度が1000m上昇するごとに気温が約6度下がること。 乾燥大気では
 1000mで約10度下がります。 湿潤大気では 1000mで約 5度下がり
ます。

気象ドップラーレーダーとは?

ドップラー効果を用いたレーダーです。 接近してくるものから発射、反射される波
は波長が短く遠ざかるものから発射、反射される波は波長が長くなる効果を用いてい
ます。 竜巻などの激しい現象の観測に適しています。 航空気象レーダーはこれに
置き換えられています。

気象レーダとは?

電波の反射によって、雨量や雲を観測するもの。 大きな雨粒が多量に降ると、強い
エコー。 中間物質による減衰がある。 雨粒などは数と直径の6乗に比例した減衰
があります。 遠域の降水は電波高度が高くなり、誤差を生じるエコーの強度は粒の
大きさ、密集度、距離などによって大きく変化します。 エコーの強度を雨の強さ経
験的に換算します。 霧雨、雪は実際より弱く換算され、雷雨のような大粒の雨は強
く換算される アメダスと組み合わせて、局地降水の予報などのデータとして用いら
れます。 降水粒子(雨粒や雪片)を対象とするので、適した波長は5〜10糎です
。 現在は5糎の波長のレーダーが使われています。 2×10^−6秒のパルスが
発射され観測されています。 気象レーダーの検知域は降水量によるが、200〜6
00Kmと狭く、予報作業を行うには1台のレーダーの範囲では不充分なので、複数
のエコーを合成したレーダーエコー合成図を用いています。 これに使うエコーデー
タはなるべく高度2Km近辺のものを使います。 エコーが雨滴か雪からなのかの識
別は困難です。 たとえ、識別できたとしてもそれは電波の通った場所なので、地表
面で雪なのか雨なのかは判断できません。

気象ロケット観測とは?

気球観測が高度30Kmに対して、30〜60Kmの中間圏の観測を行うもの。 ロ
ケットで打ち上げた観測機器がパラシュートで落下する間に観測を行います。 気圧
、気温、湿度、風向、風速を観測します。 落下速度が早いので、空気との摩擦によ
る熱等が補正されます。

気団とは?

広い区域にわたって、水平方向にほぼ同じような性質を持った巨大な空気の固まり。
 陸地上のものは比較的乾燥していて、海洋上のものは水蒸気を多く含んでいます。

逆転層とは?

高度が上がるほど、気温が上昇する大気層のこと。 接地逆転層(晴れて風の弱い夜
間から明け方にかけて、地面の放射冷却によって冷やされた気層。) 霧などをもた
らす沈降逆転層、高気圧内の大気の下降によって発生する太平洋高気圧の東側上空で
しばしば見られるもの。

客観解析とは?

観測点を格子状になるように置き換えること。 最適内挿法を用いています。

局地現象とは?

水平範囲で数Km〜100Km、垂直範囲で数m〜数Km寿命が数分〜半日程度の局
地的な気象現象を示すもの。 局地風、竜巻、雷雨、ヒートアイランド、集中豪雨な
ど。

クラウドクラスタとは?

対流雲(積雲)が集まってできた水平規模数百Kmの大きな雲の集まりのこと。 特
に、梅雨末期の集中豪雨の際や熱帯地方でよく見られます。

傾度風とは?

気圧傾度力コリオリの力、遠心力によって吹く風のこと。 高気圧の場合、地衡風
より強い。 低気圧の場合、地衡風より弱い。

ケルビン波(ウォレル・コウスキー波)とは?

熱帯大気の高度18〜25Kmのかそう大気に発生し、波長約4万Kmの超長波。 
赤道上で最大の気圧震動を持つ重力波。 赤道上空の準2年周期運動に重要な役割を
果たしています。

顕熱とは?

物体に熱を加えると、温度が上がるこの(顕れた熱)のこと。

降水セル(対流セル)とは?

周囲より降水が多く、内部ではほぼ一様な地域、またはその降水をもたらすひとかた
まりの積雲水平範囲。 2〜20Km寿命数十分雷雨をもたらす場合は雷雲セルとも
呼びます。

降水バンド(雲バンド)とは?

長く連なっている降水地域のこと。 降水セルが帯状に連なっていることが多いです

コリオリの力とは?

地球が自転しているために、その表面を移動する物体に及ぼす見かけ上の力のこと。
 G=2ΩVsinθ。 北半球では進行方向に対して右側に、南半球では進行方向に
対して左側の力が働きます。

混合雲とは?

雲粒が水と氷晶でできているもの。 暖かい雲と冷たい雲の混ざったもの。

混合霧とは?

温度差がある2つの湿った気塊が混合する時に発生する霧。