3月3日は桃の節句

もうすぐ雛祭りだね。 だけどこれと言ってなんにも予定なし! これは数年前から
そおうだから別にどうってことないけどね。 でも、雛祭りって何のためにあるんだ
ろう・・・? 女の子はそんなにうれしいかなぁ? この時季に出る「姫桃」ってい
うのを聞いたことがあるけど、1個3000円だったかな。 そんなものを買っても
らえるとしても、たいして喜ばないんじゃないのかななんて・・・

桃の節句は3月3日のひな祭りのこと。 桃の節句の歴史は古く、日本では平安時代
まで遡ります。 桃の節句の由来は平安時代の貴族が薬草を摘み、その薬草で体の穢
れをお祓いして健康と厄除を願う「上巳の節句」が始まりと言われています。

上巳の節句は古来中国三国時代の魏によって3月3日に行われるようになったと言われ
ていますから、元をたどれば、平安時代よりもさらに古いということになります。 
古代中国で行われていた上巳の節句には川で禊ぎを行い身を清めた後で宴会を行うと
いう習慣がありました。 日本で平安時代で取り入れられてから、ひな祭りの起源に
なっている「流し雛」が行われるように発展していきました。 流し雛というのは自
分に降りかかる災厄を身代りに引き受けさせ、川に流して不浄を祓うというもので、
現在も残っている地域があります。 室町時代になると上巳の節句は3月3日に定着し
、紙の雛人形ではなく、豪華なお雛様を飾って宮中でお祝いをするようになりました
。 時代は進み、江戸時代になると女の子の人形遊びである「ひいな遊び」と節句
儀式が結びつき、「ひな祭り」として全国に広まっていきました。

3月3日にひな祭りを行うのはちょうど桃の花が咲く頃で、桃には魔除けの力があると
考えられていたことから、節句を祝うのにふさわしいものとして、「桃の節句」と呼
ぶようになりました。 桃の節句雛人形を飾るのは、生まれた女児が健康で優しい
女性に無事に育つようにという願いを込め、女児に災いが降りかからないようにとい
う願いを込め、今に伝えられています。 女児が産まれてから初めての桃の節句に雛
人形を飾り、家族の皆で健やかな成長と災厄よけを願ってお祝いをすることが「初節
句」です。 最近では初節句を行わない家庭も多いようですが、大切な女児の一生を
守ってくれる儀式ですから、行ってくださいね。 

桃の節句の料理について

節句には雛人形を飾り、お祝いの膳として桃の節句の料理を用意します。 桃の節
句の料理には蛤、蓬、蝦、蓮、豆などを用意しましょう。 それぞれに縁起を担ぐ意
味があります。 蛤は女の子の美徳と貞節を意味しています。 蓬は薬用効果があり
菱餅の緑色の部分に使われています。蝦の赤は生命を表します。 蓮は見通しのい
い人生を意味しています。 豆は健康でまめに働くことを意味しています。 これに
加え、鯛やちらし寿司を用意するのが一般的です。

菱餅の意味と由来について

ひな祭りと言えば菱餅が必ずあり、一般的には赤、白、緑の3色です。 地方によっ
て5色や7色の菱餅もあります。 赤は魔除けの「桃」を意味し、デトックス作用の
ある「くちなし」で赤みを付けられています。 白は純潔の「雪」を意味しています
。 緑は健康の「草」を意味し、薬用効果のある蓬が使われています。

桃の節句雛人形は紙で作る流し雛が原型ですが、江戸時代に入り、何段もある豪華
雛人形として発展してきました。 台をつけたり段を組んだり、立派な飾りつけを
するようになり、現在のような形になりました。

雛人形の飾り方について

雛人形の飾り方は地方によって様々で、飾り方に決まりは特にありません。 ただ、
多い飾り方は下記の三種のようです。

御殿を模しての全部の飾り方(段飾りなどを含む)

御殿の内の一室を拝しての飾り方

屏風を用いて御座所の有り様を拝しての飾り方

内裏雛の飾り方、左右をどちらにするかで悩むこともあると思いますが、どちらでも
構いません。 旧来の伝統では左(向かって右)が男雛とされていて、「古式」と呼
ばれています。 文明開化以降は男雛を右(向かって左)に置くことが多く、「現代
式」と呼ばれています。 雛人形の定番は七段飾り十五人揃えですが、家の中に大き
なスペースがあるとは限らないので、コンパクトな「親王飾り」で充分でしょう。 
親王飾りとは、お殿様とお姫様だけの飾りで、平飾りとも言います。 七段飾り十五
人揃えは夫婦びな、三人官女、五人囃子、左大臣、右大臣、仕丁と橘と桜、お道具、
乗り物と揃ったものです。 見た目も豪華ですね。

雛人形を飾る時期は立春の2月4日から2月中旬までに飾り、3月の中旬までには片付け
ます。 また、雛人形を飾る前日に桃酒や菱餅などの飾り物お供えします。 もとも
雛人形は赤ちゃんの身代わりとなってくれるお守りですから、本来、女の子の数だ
け用意すべきもので、姉妹で共有するものではありませんが、そこまで厳密に守らな
くてもいいでしょう。 

桃の節句は家族みんなで祝うもの。 ですから、当日は両家の両親を招き、縁起の良
い御馳走でもてなすのが習わしです。 また、よく言われる「早く片づけないとお嫁
に行き遅れる」と言うのは片付けのできない娘は良いお嫁さんになれないよという戒
めの意味が込められています。

桃の節句のひな祭り。 女の子の無事な成長を祝う大切な日本の伝統行事です。 ひ
な人形を飾って、素敵なパーティーを楽しみましょう。 おいしい手作り料理でお祝
いしましょうよ。 とは言っても、私はもう何年も雛祭りなどしてません。 まだ若
かった頃は母が一様菱餅を飾ってお料理もこったものを用意してくれてましたけど、
親子そろって年齢を重ねると、それぞれの状態が変りますし、はっきり言うと、私自
身、雛祭りに特別興味も関心もあんまりないので、今年もなんにもないでしょう。 
まあ、この年になったら祝おうが祝うまいがどっちでもいいんじゃないかななんて・
・・