理療の世界は厳しいよ

今理療の勉強をしてる視覚障碍者もたくさんいるでしょうね。

聞いた話だと日本全国で国家試験合格率は

8割程度みたいだね。私が学生だった頃もそのくらいだったから

あんまり変化はないってことかな?

でも、不思議なことがあるんですよねぇ。

この合格率は盲学校だけでのことなのかなって思わされる現実があるんですよ。

学校以外に理療の勉強をできる所が数か所ありますけど

私が行ってた施設でもそういう部署があるんだけどね、

そこの合格率は5割程度って言うんだもん!試験内容はもちろんどこも同じ。

なんでそんなに成績が低いんでしょうね?

私は学校で勉強したからどんな違いがあるのかははっきりわかんないけど

私は“やる気”がどのくらいあるかだと思いますねぇ。

予想以上に体力を使うから、身体に不安が出てきちゃったら

諦めるのもありでしょうけど、そうじゃなくて

「勉強が難しい。」とか中には「周りの人間が嫌だ!」

っていうわがままな理由でやめちゃう人が施設にはいるって言うから

飽きれてびっくりですよ!もう子供じゃないっていうのに

情けないねぇ!もちろん一生懸命努力してる人もいますよ。

私が知ってる仲間も頑張ってるしね。

それで私が地元に帰ってから仲間は理療の部署に行ったんだけどね、

みんなじゃないと思うんだけど、文句しか言わない人がいるんだよね。

例えば「墨字が読み書きできないんだからやりにくい!」とか

「音声だけでわかるわけない!」なんてことを言うんだよね。

私はまだかろうじて拡大読書機なるものを使って勉強できてたけど

それはそれは苦痛でしたよ。当時クラスメイトは不自由なく読み書きできるくらいの
視力があったからその中で1人だけ読むのも書くのも遅くって

差が激しかったけど、世界中で私だけじゃないわけで

偶偶私より視力が強い人と同級生になっただけでしょ?

それに盲学校である以上、程度に差はあっても同じ仲間。それぞれが苦労するよね。

授業中だって私以外(4人)は黒板も見えるし、

さらっとメモをとったりもできてたけど

私はそうはいかなかったよ。だけどそんなことはできない理由にならないから

休み時間とか帰宅後に教科書をひたすら読んでたよ。

じゃないと置いていかれちゃうんだもん!できないことは誰にでもあるはず。

だけど、工夫次第で同様のことはできるんじゃないかな?

授業中に頭に入らないんならそれ以外の時間で手を打たなきゃね。

教科書が破れちゃうくらい繰り返して音読してたら

頭に入るし、学校でも困らなかったよ。

苦労はつきものだから仕方ないとしてね。

テスト時間も私は仲間の3倍くらい読み書きに時間がかかるけど

ハンディなんかもらえる世界じゃないし、だから考える時間なんてないもんだから

迷わないくらいまで記憶するしかなかったね。

結果当時の理療科の中では1・2を争えるくらいの成績でいられたから

よかったんじゃないのかな?今は内容が増えて当時より難しいって聞いてます。

でも基本は変わらないし、私の世代に言わせると

今は墨字も点字もどちらも読み書きできなくても

音声があるんだよね。音声図書もあるし、ネットも勉強道具として

当たり前にある時代。教科書しかなかった私には贅沢に思えます根ぇ。

それに今は各教室に冷房が完備されてるらしいじゃない。

私が通った盲学校の話しだけど

当時は扇風機すらなかったよ。よく倒れなかったもんですよ!

職員室にはあったから差別だなと思ったし、恨めしかったけどね。

途中でやめちゃう人は理由が正当でない限り

はなからやる気ないんでしょうね。しかも人間関係が気にいらないからなんて

どこ行っても駄目だよね。もっと言えば騒音の中でも

集中すればできないことじゃないと思いますねぇ。自宅で勉強してると

近所の声が聞こえたり、工事が始まってたりってことはしょっちゅうだから

学校出身なら静かな環境でいいななんて思う人がいたら大間違い!

施設で不満を言ってる人に言いたい。

貴方たちは恵まれてる方です。そこで駄目なら

学校はその何倍も厳しいんだよ!授業に組み込まれるのは専門科目だけで

週に2時間程体力維持のために体育があるくらい。

点字の授業なんて学校にはないんだよ。読むのも書くのも自分次第。

専門科目以外に先生に教われることなんてないんだよ。

どうのこうの言う前に精一杯努力しなきゃ結果はついて来ないよ。

あまえないで必死で努めていきましょう。