手引きが間違ってたっていいんです

いつも行ってるスーパーでのこと。

ある日冷蔵庫の中身が飲料だけになったから

ほしいものは特にないけど

お買い物に行ったんです。

サービスカウンターにあるボタンを押すと

誰かはわからないけど

店員さんが出てきてくれるようになってまして

いつもどおり待ってたら

見たことない店員さんが出てきて

私の対応をしたことないもんだから

どうすればいいのかってちょっと迷ってました。

で、私に何の用かと尋ねてきたから

「お買い物の介助をお願いします。」

って言ったんですね。

でもどうしたらいいのかがわからないから

無線で店長に聞いてたみたい。

やっと了解したらしい店員さんは

手引き法とか案内の仕方がわからないから

かなりぎこちなかったんだけど

教育はされているようで

それなりに対応してくれました。

慣れた店員さんや店長だと

カートにかごを入れて私がそれを握って

カートを引っ張って店内を回ってくれるんだけど

まあ初めてだったもんだから

私の袖を軽くつまんで

ゆっくり進んでいきました。

本来は介助法を伝えるところなんですけど

白杖持ってここに来てるのは

私だけみたいだし、店内はだいたい覚えてるし

足元くらいは見えなくもないから

なんにも言いませんでした。

まだ若い男性だったから

いいんじゃないのかなと思ったし

屋内だから大けがすることもまずないでしょうし

一番重要視するのは

どれだけ愛想が良くて親切かだから

ほしいものを伝えてどんなものなのかを教えてもらって

レジへ行ってもらって

無事にリュックに品物を入れて

ここまでで大丈夫ですって言ったけど

「駐車場まではご一緒します。」

って言ってくれたんで

そうしてもらいました。

まあ視覚障碍者をどう助けたらいいか

どんなふうに教えたらいいのかなんて

身近に視覚障碍者がいない限り

わかるものじゃないでしょうから

そんなもんで充分って私は思ってます。

自分が安全かどうかを確認できれば

とりあえずはそれでいいから

あんまり多くは望まないようにしてます。

ここの店員さんは方法はどうであれ

とっても親切だから

説明が下手でも手引きが下手でも

全然腹もたたないし

いつも感謝するだけですよ。

いいんです、こんな感じで。

夜道とか階段とか不安があるようなら

こっちから手引き法を伝えて

そうしてもらえるように願いますけど

そうでなければいいんです。

相手が悩みながらでも

私に接してくれてることは

よ〜くわかりますから。

障碍者を守るために

障碍者を助けるために

正しい方法を知っておいてとか

邪魔なものは一切置かないようになんて

障碍者のわがままで贅沢な感じもするから

外出時はこっちだって気を付けないとね。

声をかけてくれるだけでもいいじゃないですか。

引っ張られる様なかっこうになってもいいいじゃないですか。

それが相手の優しさだから。

間違ってたとしてもそれはそれで

ありがたく援助を受けて

伝えたいことはその時に言えばいい。

私は周りの皆さんからいただいている

いろんな介助法をその場その場で

いただくようにしています。

ヘルパーさんだって充分じゃないことがあるんだから

私はたった一言の

声かけにほっとしてます。