愚痴の聞き役

皆さんはご両親の愚痴を

聞くことがありますか?

もしくは聞いてましたか?

私は一人っ子だから

子供の頃は愛情をもらうだけで

わがままに育っちゃいましたけど

一人っ子なのをいいことに

全部自分の思い通りにしてくれなきゃ

気が済まない性格で

何かと両親に求めていたのがいけなかったのか

罰が当たったのかと

思ったりしてるんですけど

5年ほど前に母が倒れて

母として妻として

カンペキだった母が

だんだんと老いていって

今じゃ記憶障害があるわけですけど

そんな母に父は腹を立てて

物忘れにあきれて、と言うか

母に任せっきりで生活してたものだから

思い通りに動けない母に

怒ってばっかりの毎日です。

すると同時に怒られた母には

ショックだけが残ります。

私は父の気持ちもわかるんです。

治療中の母の状態は

もっとひどかったから

物忘れだけじゃなく

安易に出された睡眠薬のせいで

ずっと夢の中にいるようだったから

それはそれは対応に苦労しましたからね。

その頃は私がいたからか

治療中だからしょうがないと思ってたのか

父はそんなに怒らなかったけど

私には「お母さんには付き合えない!」

などとよく言ってた物です。

母はぼんやりしてるから

周りを把握できない状態で

別にぶつぶつ言うわけじゃなかったけど

これからどうなるのかなって

不安でいっぱいでした。

今はまあまあ落ち着いて

しんどいながらも家事炊事を

やっているわけですけど

やっぱり昔みたいに

さっさとできなくなってたり

横になることが増えてたり

いわゆる記憶ができなくなってるんです。

こんな感じだから

父は母の対応にむかついて

ストレスがあるわけで

母は頑張ってても怒られるし

話しもろくに聞いてもらえないから

ストレスがたまるわけですよ。

私も母にカチンときたことはありますから

父の言動はわからなくもないし

母だってできなくなったことはあるけど

できる限りのことは

やってても話し相手がいないので

夫婦共にお互いが

嫌になる瞬間があるんですよね。

そうなると一人娘である私が

両親の愚痴を聞くことになるんです。

まああんまり楽しくはないんだけど

電話だったり父ならたまに

私の部屋に来た時だったり

配偶者に対するやりきれない思いを

私に言うんですよ。

父なら「昨日お母さんが

○○って言っておいたのに

知らないって言うんだ、

どう思う?腹がたつんだ!」

なんて言いますし

母なら「お父さんは自分の思い通りにならないと

怒る人だからなんにも

話さないようにしてるよ。」

なんてことを長々としゃべります。

私は父に対しては

「お母さんに火はないのよ、

忘れてるんなら何回でも言えばいいじゃない。」

みたいに言いますし

母に対しては

「困った人だね、優しくないね

怒られるばっかりじゃ余計しんどいね。」

みたいなことを言います。

母は電話でも同じことを

何回も言いますし

さっきと同じことを

二回目の電話で言って来ることもあるけれど

私は何回目であろうと

「うんうんそうだねぇ。」

って聞いておくんですよ。

そうしたら母は聞いてくれたって安心するし

楽しそうにしゃべりますからね。

父にはそれができないみたい。

だから私は二人分の

ストレス発散相手になってるわけ。

でも私は当たり前のことだと思ってたんです。

それがそうでもないみたい。

子供に愚痴は言わないようにしてる人がいたり

聞く耳持たない人が多いらしいですね。

愚痴の聞き役は負担になるから

なかなかできることじゃないんだとか。

そんなものですかねぇ。

難しいことをやってるわけじゃないんですよ。

簡単に言っちゃうと

父にもある程度同情して

母の欠点を言い合って

それから注意するだけ。

母とは父の悪口を言いながら

自分がひどく忘れてることは

認識しておいてねと

注意じゃないけど会話しづらい

理由はあることを伝えるだけ。

私のやり方がいいかどうかは

わかんないんですけどね

両親共に思考が違うから

両方の言いたいことを聞いて

私なりの意見を言うだけなら

難しくもないし

二人とも気分悪くならないし

私も別に負担には感じてないから。

両親の場合を書いたけど

他人にも似たような感じで

お話してるつもりです。

みんな何かにむかついて

叫びたくてしょうがないんですよ。

私だってそうだもん!

だから私も愚痴をこぼしてるはずだし

静かに聞いてくれる人がいるから

平常心を保っていられるんです。

へこみがちなところはあるけどね。