寒い時期に適した食べ物

寒い日が続いていますね。 私はお料理はあまりできませんが、栄養については多少
知識があります。 調べた結果ですから全てが私の知るところではありませんが、こ
れからの冬を元気で過ごす参考になればいいなと思います。 難しい用語もあります
が、それは気にしないでいいと思います。

1 免疫力を高める食べ物

?蛋白質  蛋白質は免疫細胞の材料になったり、体を温める作用が高く、免疫力を
高めます。 動物性蛋白質と植物性蛋白質をバランスよく食べましょう。 脂肪分の
多い動物性蛋白質ばかり食べていると、免疫力は下がってしまいます。 魚、肉、卵
、カキなどまんべんなく食べるといいでしょう。

揚げない鶏のから揚げ  油で揚げなければ、免疫力を下げません。

?ビタミンA  ビタミンAは、皮膚や粘膜、血管の壁など、外部に接する細胞(上皮
細胞)を作る時に必須です。 上皮細胞は、ウィルスが体に侵入するのを壁となって
防ぐ重要な働きがあります。 ビタミンAが不足すると、気管支の粘膜が薄くなって
風邪をひきやすくなります。 レバー、うなぎ、あなご、ギンダラ、卵、バター、乳
製品、人参、ほうれん草、春菊、かぼちゃなどがいいでしょう。

うなぎ・ひつまぶし  うなぎはビタミンAが豊富です。 咽や鼻の粘膜に働いて、
ウイルスが体内に入るのを防ぎます。 免疫力を高める蛋白質ビタミンB1、B2、B6
、E、亜鉛も豊富です。

ギンダラの粕漬け  銀ダラはビタミンAが豊富で粘膜を強化します。 慢性気管支
炎の人は、ビタミンAを摂って粘膜を強くしましょう。

さんまの塩焼き  さんまは腹わたにビタミンAが多いので、残さず食べましょう。

レバニラ炒め  レバーはビタミンAが多く、ニラが体を温めます。

?ビタミンC  ビタミンCは白血球の働きを高めて、免疫機能を上げます。 風邪を
ひきにくくしたり、ウイルスを撃退して回復を早めたりします。 苺、みかん、レモ
ン、キウイ、ピーマン、れんこん、ブロッコリー芽キャベツ、赤ピーマン、さつま
いも、ローズヒップ、ゴーヤーなど。

石焼芋  さつまいもは加熱に強いビタミンCが豊富です。 ビタミンB1、B6、Eも多
いので、免疫力を上げます。

きんかんの甘露煮  きんかんの果皮にはビタミンCがたっぷり含まれています。 
きんかんの甘露煮を作って、ホットきんかんを飲むといいでしょう。 きんかんは咽
の炎症も鎮めます。

?ビタミンB群  ビタミンB群が不足すると感染症にかかりやすくなります。 疲
労回復に即効性があるので、風邪をひいた時や、多くのスポーツ選手が利用している
にんにく注射の主成分は、ビタミンB1、B6、B12です。

(1)ビタミンB1・B2  ビタミンB1やB2はエネルギー代謝を高めて免疫力を活性化
します。 ビタミンB1は熱を作るので、冷え症の改善に役立ちます。 ビタミンB1
豚肉、レバー、うなぎ、鮭、かつお、ぶり、たらこ、卵黄、玄米、胚芽米、大豆、枝
豆、ぬか漬けなど。

豚丼  豚肉のビタミンB1が、エネルギー代謝を高めます。

揚げないとんかつ  油で揚げなければ免疫力を下げません。 ビタミンB1には疲労
回復効果もあります。 ビタミンB2はレバー、うなぎ、さば、さんま、鰯、ぶり、卵
、チーズ、ヨーグルト、小松菜、玄米、しじみ、納豆などに多く含まれます。

ぶり大根  ぶりはビタミンB2をはじめ、ビタミンB群が豊富です。 ビタミンAも多
いので、粘膜も強化します。

(2)ビタミンB6  ビタミンB6は免疫反応を正常に保つ働きがあります。 免疫グ
ロブリンと呼ばれる抗体の元である蛋白質の生成を促進するからです。 バナナ、ま
ぐろ、かつお、さんま、鮭、鰯、レバー、卵、さつまいも、ナッツ類など。

石狩鍋  鮭はビタミンB6をはじめ、ビタミンB群が豊富です。 ビタミンAも多いの
で、粘膜も強化します。 石狩鍋酒粕を入れると、一層体が温まります。

?ビタミンE  ビタミンEは手足の血行を良くしたり、強い抗酸化作用により、免疫
細胞が活性酸素によって損傷を受けるのを防ぎます。 植物油、うなぎ、さんま、鰯
数の子、明太子、いか、いくら、かぼちゃ、アーモンド、ピーナッツ、アボカド、
抹茶、ほうれん草、ブロッコリー、大豆など。

アボカドベーコンサンド  アボカドは栄養価が高く、抗酸化物質のビタミン(A、C
、E)を一緒に含むため、相乗効果で抗酸化力が上がります。 活性酸素から体を守
り、免疫力を強化します。 トマトやきゅうりは免疫を高める酵素が多いです。

?パントテン酸  ビタミンB5とも呼ばれるパントテン酸はビタミンB6や葉酸などと
協力して、免疫力を高める為のたんぱく質の生成を助けます。 免疫力が強くなり、
風邪をひきにくくなります。 レバー、心臓、腎臓、納豆、卵黄、いくら、たらこ、
落花生、鮭、鰯、鶏ささ身、アボカド、ローヤルゼリーなど。

たらこスパゲティ  たらこはパントテン酸の他、ビタミンB1、B2、B12、Eなどが多
いので、体を温めます。

?亜鉛  亜鉛は免疫の主役となるT細胞やNK(ナチュラルキラー)細胞の働きに関
係しているので、不足すると免疫機能が低下して、風邪をひきやすくなります。 牡
蠣、レバー、胡麻、うなぎ、牛もも肉、しじみ、あさり、海苔、海藻類、ナッツ、え
んどう豆、そら豆など。

牡蠣フライ  牡蠣は魚介の中でも極めて亜鉛が豊富です。 免疫力を高め、インフ
ルエンザウイルスの進入を防ぎます。

しじみのお味噌汁  しじみ亜鉛が豊富です。 オルニチンもマクロファージの作
用を高め、免疫力を上げます。 グリコーゲンが豊富で、疲労回復効果もあります。

あさりの酒蒸し  あさりも亜鉛が豊富で、グリコーゲンも疲労回復効果ありです。

?アリシン  にんにく、ニラ、ねぎなどに含まれる臭い成分のアリシンは強い抗菌
作用と抗ウイルス作用があり、風邪予防に効果的です。 アリシンはNK細胞の働きを
高めて、免疫力を向上させます。 アリシンには体を温めたり、発汗作用もあるので
、風邪の発熱時にも有効です。 アリシンはビタミンB1の働きを活性化するため、風
邪で弱った体の疲労回復を促す効果もあります。 にんにく、ニラ、ねぎなど。

きのこのβグルカン  しいたけ、えりんぎ、まいたけなどのきのこ類は免疫力を高
めます。 きのこ類に含まれるβグルカンは不溶性食物繊維の一つで、免疫体に伝達
する役割のサイトカインの働きを正常化して免疫機能を正常にする効果があります。

焼きしいたけ  しいたけの胞子にはリボ核酸が多く含まれ、インターフェロン(蛋
白質の一種でインフルエンザの感染を阻止する)が作られるのを促進します。

芋煮  βグルカンはまいたけに多いので芋煮が良いです。 鍋で体も温まります。

2 免疫力を強化するおすすめの食材は?

梅醤油番茶  体温が1度下がると、免疫力は30%以上低下すると言われています。
 免疫力を上げる為には体を温めることが大切です。 梅干しは免疫力を上げて生姜
、番茶、醤油は体を温めます。 梅醤油番茶は虚弱な人や冷え症の人の体質改善とし
て昔から飲まれています。

杜仲茶  杜仲茶は、血行を良くして体を温めます。 ゲニポシド酸が副交感神経に
作用するので、免疫力を強化します。 古くから漢方薬として珍重されてきました。

碁石茶  碁石茶の豊富な乳酸菌が腸内環境を整えて便秘を改善、免疫力を向上させ
ます。 碁石茶はインフルエンザウイルスが粘膜から細胞に侵入するのを防ぎ、細胞
内に入ったウイルスの増殖を防いで、インフルエンザウイルスの感染をダブルでブロ
ックすると言われてます。

バナナの免疫力増強作用  バナナは白血球の免疫活性力を測る指標の一つTNF(異
物を攻撃する物質)の産出量を増やす効能があります。 その力は抗がん剤のインタ
ーフェロンにも劣りません。 バナナの免疫力増強作用は身近な食品中第1位! 熟
したバナナほど白血球の活性を高めます。 バナナは果物の中でも酵素が多いです。

めかぶのフコイダン  めかぶのぬるぬるとした食物繊維フコイダンが、インフルエ
ンザに対して有効だと言われています。 体内に入ったフコイダンを異物と判断して
リンパ球がフコイダンを攻撃して活性化! NK細胞も元気にパトロールするようにな
り、免疫力が向上します。 納豆に混ぜて食べるとおいしいですよ。

高麗人参  高麗人参朝鮮人参)は、サポニン配糖体のジンセノサイドやビタミン
、ミネラルを含んでいます。 滋養強壮作用があり、抗ストレスや疲労回復、ホルモ
ン活性化、免疫強化に効果的です。 また、血液の循環を促進して新陳代謝を高める
働きがあります。 サポニンが細胞の中の免疫蛋白を作り出すリポソームを活性化し
ます。 末梢血管を拡張して血行をよくするので、体がぽかぽかと温まります。 た
だし、血圧を上昇させる働きがあるので、低血圧で虚弱な人にはいいですが、高血圧
の方は控えて下さい。

酵素  酵素蛋白質の一種で、消化、吸収、免疫力、活性酸素の除去など、体内で
起こる化学反応を触媒する物質です。 酵素が順調に働くと、体内の様々な反応がス
ムーズになり、新陳代謝が活性化されます。 逆に酵素が不足すると、あらゆる病気
の原因になります。 酵素は生野菜や果物、刺身、漬物、味噌、納豆、ヨーグルト、
蜂蜜、フレッシュジュースなどに多く含まれています。 体が冷えることを心配して
、加熱調理したくなるでしょうが、酵素は加熱すると失われます。

酵素の多い果物  バナナ、キウイ、パイナップル、パパイヤ、いちじくなど。

酵素の多い野菜  きゅうり、玉ねぎ、大根、トマトなど。

人参りんごジュース  風邪をひいたら、人参りんごジュースを飲むとよいです。 
ビタミンとミネラルが豊富な人参りんごジュースは毎日飲めば免疫力が向上して、風
邪に対する抵抗力がつきます。 ジュースと言っても、人参もりんごも体を温める食
物なので、体を冷やしません。 人参は免疫力を活性するβカロテンが豊富です。 
りんごのりんご酸には消炎効果と疲労回復効果があります。 ペクチンは善玉菌を増
やす整腸作用があります。

作り方 まず、人参とりんごをよく洗います。 皮と身の間に栄養が多いので、皮は
むきません。 次にジューサーの口に入る程度の大きさに切ります。 りんごは芯も
種も入れます。 それをジューサーにかけます。 人参を先に絞るのがジュースをた
っぷり絞るコツです。 りんごを先に絞るとつまって人参が十分絞れなくなりますの
で。 ここにレモンの絞り汁を加えれば、ビタミンCが白血球の働きを高めて免疫力
を上げるので、いっそう効果的です。 人参のアスコルビナーゼというビタミンCを
破壊する酵素の働きも抑制します。

ヨーグルト  ヨーグルトの乳酸菌はビフィズス菌などの善玉菌の増殖を助け、悪玉
菌の増加を抑えて腸内環境を整えます。 腸内は免疫システムをコントロールする大
切な場所です。 腸内環境が整うと、侵入してきたウイルスと戦うNK細胞が活性化し
て免疫力が強化されます。

3 風邪のひき始めには体を温める食べ物

ゾクッとして寒気がするなど、風邪のひき始めは、体を温めたり発汗作用のある食べ
物を食べて十分な睡眠をとりましょう。 水分補給も心掛けましょう。 ニラ、生姜
、ねぎ、にんにくを使った料理がおすすめです。

中華粥  お粥なので消化が良くて胃に負担をかけず、ねぎや生姜が体を温めます。
 鶏肉からは免疫力を高める蛋白質も摂れます。

茶粥   ほうじ茶は体を温めます。 茶カテキンの殺菌作用も期待できます。 さ
つまいもを入れるとビタミンCも摂れます。

ねぎたっぷりうどん  ねぎをたっぷり入れたうどんを食べるといいですよ。 消化
がよくて体が温まり、風邪の時でも食欲が出るはずです。

ニラ卵雑炊  ニラの臭い成分アリシンは、体を温めて発汗を促します。 血液循環
を良くするビタミンEも含みます。 疲労回復効果のあるビタミンB1も豊富です。 
アリシンには抗菌作用もあります。

風邪のひき始めには体を温める飲み物を。

梅醤油番茶  梅干しは免疫力を上げて生姜、番茶、醤油は体を温めます。

しょうが湯  血管を拡張して体を温めます。 寒気や熱、吐き気を鎮めます。 た
だし風邪のひき始めには効果がありますが、症状が進んで高熱があると、温めると逆
効果になることもあるので控えて下さい。 蜂蜜は免疫力を上げる酵素が多いです。

蜂蜜レモン  蜂蜜には抗菌作用があり、咳や咽に効きます。 レモンからはビタミ
ンCが摂れます。 風邪のひき始めにビタミンCを多く摂取すると早く治せます。 血
行を良くして体を温める食事をしましょう。 水分もしっかり摂りましょう。

卵酒  卵は滋養があり、免疫物質を作る材料となるたんぱく質が豊富です。 アル
コールをとばした日本酒でぽかぽかと温まります。

マサラチャイ  チャイには発汗作用があるので、風邪のひき始めにチャイを飲むと
効果があるといわれます。 喉の痛みや咳などの風邪の症状にもよく効きます。

4 注意したい食べ物

揚げものは体内の活性酸素を増やすので、ほどほどにして下さい。 また、脂っぽい
食事は胃腸に負担をかけます。

唐辛子など辛い料理も粘膜を傷めるので、風邪のひき始めは避けましょう。

冷たい飲み物は体を冷やし、粘膜の血行を悪くして抵抗力を下げます。

コーヒーや緑茶も体を冷やします。 体を温める紅茶や杜仲茶を飲みましょう。